印刷スタイルテーブルCTBの使い分け|白黒・グレー・線の太さを整える
CTBは、図面の色番号ごとに「紙やPDFでは何色・何mmの線で出すか」を決める設定ファイルです。まず会社や提出先の指定を確認し、指定がなければ白黒・グレー・色を残す目的で使い分けましょう。
こんなときに使えます
画面は色分けしたまま白黒で印刷したい方、図面によって線の太さが違って困る方。
まずは仕組みを見てみましょう
正式には色従属印刷スタイルテーブルと呼び、拡張子は.ctbです。図面を描き直すものではなく、出力時の見た目を決めます。たとえば色1の線は黒・0.35mm、色2は黒・0.18mmのように設定できます。この色と太さの対応は一例で、赤だから必ず太線になるという共通ルールはありません。実際のCTBの中身を確認します。
実際に試してみましょう
- 提出先や会社の標準CTBがあるかを確認します。あれば原則そのファイルを使い、勝手に同名で上書きしないようにします。
- レイアウトのページ設定管理(PAGESETUP)を開き、対象のページ設定を修正します。1回だけ試す場合はPLOTの印刷設定でも確認できます。
- 印刷スタイルテーブル(ペン割り当て)で目的の.ctbを選び、「印刷スタイルを使って印刷」を有効にします。プリンター、用紙、尺度も確認します。
- プレビューで主線・寸法・補助線・ハッチングを見比べます。白黒化したいのか、濃淡を残したいのかを確認しましょう。
- 線幅を直す必要がある場合は、STYLESMANAGERで元のCTBを開き、別名で保存した作業用CTBを編集します。対象の色番号について出力色と線の太さを設定します。
- 新しいCTBを対象のページ設定で選び直し、PDFへ出力します。PDFの拡大表示と、必要なら原寸印刷で読みやすさを確認します。
まずはこの表で使い分ける
| やりたいこと | 候補 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 提出先の規格に合わせる | 会社・案件指定のCTB | ファイル名だけでなく版や中身を揃える |
| 色の線を黒へまとめる | monochrome.ctb | ACI色を黒で出す。線幅は別途確認 |
| 色の違いをグレーの濃淡にする | grayscale.ctb | 淡い色の線や細線が読めるかPDFで確認 |
| 図面の色を残して出力する | acad.ctb等を出発点に設定確認 | 「オブジェクトの色を使用」になっているか確認 |
| 色ごとに独自の線幅を決める | 標準CTBを複製した専用CTB | 色番号→出力色→線幅の対応表を用意 |
インストール済みのCTBも編集されている場合があります。名前だけで出力結果を決めつけず、プレビューと設定の両方を見ましょう。「なし」は印刷スタイルテーブルを適用しない指定で、白黒用のCTBとは異なります。
線幅は「CTBで固定」と「図形の線幅を使用」を分ける
CTBで0.25mmなどの線幅を指定すると、印刷時には図形側の線幅より、その指定が優先されます。一方、「オブジェクトの線の太さを使用」なら、図形側の線幅を使います。図形がByLayerなら画層の線幅設定も確認してください。
色番号と線幅の対応を決めるときは、まず少数の線で試します。画面表示の太さだけでは判断せず、PDFを見て比べましょう。ポリラインの幅と印刷線幅も別の設定です。
| ACI色番号 | 出力色 | 線幅の例 | 用途の例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 黒 | 0.35mm | 輪郭・主線 |
| 2 | 黒 | 0.18mm | 寸法・細線 |
| 3 | 黒 | 0.13mm | 補助表現 |
この表は仕組みを説明する練習例です。JISや会社標準として示すものではありません。実務では提出先の指定を優先します。
自分用CTBを作るときの流れ
- STYLESMANAGERで印刷スタイルのフォルダーを開きます。
- 元にするCTBをダブルクリックして編集画面を開き、別名保存で「案件名_白黒_v1.ctb」など区別できる名前にします。
- フォーム表示などで色番号を選び、色・線の太さを必要な項目だけ変更します。
- 保存して閉じ、ページ設定で新しいファイルを選びます。
- 代表図面をPDFへ出し、承認された設定を共有します。
同じCTBを別の図面やレイアウトでも使っている場合、そのCTBの編集はそれらの出力にも影響します。共有ファイルはバックアップと変更管理を行いましょう。
CTBとSTBはどう違う?
| 比較 | CTB | STB |
|---|---|---|
| 判断の基準 | 図形のACI色番号 | 画層・図形へ割り当てた名前付きスタイル |
| 運用例 | 色1を太線、色2を細線にする | 表示色とは別に「主線」「補助線」等で管理 |
| 拡張子 | .ctb | .stb |
| 現在の図面のPSTYLEMODE | 1 | 0 |
どちらが優秀かではなく、受け取った図面と運用標準に合わせます。1つの図面が使う印刷スタイルの方式はどちらか一方です。CTBの拡張子をSTBに書き換えても変換にはなりません。
CTBが印刷設定の一覧に出ないとき
- PSTYLEMODEと入力して現在の図面の方式を確認します。1がCTB、0がSTBです。この変数は読み取り専用なので、値を書き換えて切り替える設定ではありません。
- CTB方式なら、STYLESMANAGERで目的のファイルが印刷スタイルの検索先にあるか確認します。
- STB方式なら、その図面の標準を確認します。単にCTBを使いたいという理由で原本を変換せず、必要な場合はコピーで変換と出力結果を確認します。
monochrome.ctbなのに色が残るとき
まず「印刷スタイルを使って印刷」が有効か、実際に出力するレイアウトで目的のCTBが選ばれているかを見ます。次に図形や画層の色がACI色番号ではなくTrue Color(RGB)になっていないか確認します。CTBの色番号ルールをTrue Colorへそのまま当てはめないようにしましょう。
写真や貼り付けた画像まで一括で白黒になる設定だとは考えず、画像は別に確認します。色を変える前に原本を残し、会社の色分けルールを崩さない方法を選びます。
ほかの人と同じ出力にするには
DWGだけを渡しても、相手のPCに同じCTBがなければ同じ出力にはなりません。使用CTBのファイル、ページ設定、プリンターやPDF設定を確認し、見本PDFも添えると照合しやすくなります。同名でも内容が違うCTBには注意しましょう。
たとえば、こんな使い方
作業中は色で用途を見分け、提出PDFは白黒にしたい場合、まずmonochrome.ctbでプレビューします。線の太さは画層・図形の指定を使うのか、CTBで色ごとに固定するのかも確認しましょう。白黒にしただけで線幅のルールまで自動的に整うわけではありません。
実務で試す:同じ図面を2つのCTBで比べる
ACI色1・2・3の線と、文字・寸法を含む練習図面を使います。
- 現在のCTB名と各線の線幅を控えます。
- monochrome.ctbとgrayscale.ctbで、用紙・尺度を揃えてそれぞれPDFを作ります。
- 白黒と濃淡の違い、細線・文字の読みやすさを比べ、必要な設定を記録します。
ここまでできたら確認してみましょう
色を黒にすることと、太さを揃えることが別だと確認できればOKです。共有CTBは変更せず、編集は複製したファイルで試しましょう。
練習用の例です。図面のコピーを用意して、今の設定を控えてから試しましょう。
つまずきやすいポイント
画層で線幅を変えても印刷結果が変わらないときは、CTBが線幅を固定していないかを確認します。逆にCTBが「オブジェクトの線の太さを使用」なら、CTBだけを見ても太さは決まりません。
うまくいかないときは
どこが原因か迷ったら、同じ図面・同じ用紙・同じPDF設定でCTBだけを変えて比べます。用紙尺度やプリンタードライバーまで同時に変えると、原因を見分けにくくなります。
公式資料・確認範囲
- Autodesk|印刷とCTB・STB(2026)
- Autodesk|定義済みCTB一覧(2026)
- Autodesk|印刷スタイル編集(2026)
- Autodesk|線幅の設定と優先関係(2026)
- Autodesk|PSTYLEMODE(2026)
- Autodesk|True Colorが白黒CTBでも色で出る場合
資料確認:2026-10-16。操作は主に Windows版AutoCAD 2026を中心に解説/他社CADは同名機能の対応を個別確認 を想定。資料の対象年はリンクに記載しています。画面や選択肢はバージョンで異なる場合があります。
